2013/07/14

希望の物語を作る
























先だって、
リクルート時代の元上司とご飯をいただきました。

その時。

童話に、

どうして荒唐無稽な
救いようのない話があるか?

という話題になり、
それが印象に残っています。

 *

少女はある日、

魔女に連れ去られて、
食べられてしまいました。

おしまい。

というような話だったと記憶するのですが、

それはその時代の人々の
心を救うための物語だった。

というのです。

 *

当時その国は、
ペストか何かが流行っていて、

その人が良い人だろうが大人だろうが
子どもだろうが関係なく、

理由もなく
どんどん人が亡くなる時代だったのだそうです。

その理不尽さを
心が解消するための物語が必要だったのだ、と。

だからそんな理不尽なこともあるのだと、

心が先に認識するための、
物語が必要だったと。

現実を乗り越えるための、
物語が必要だったと。

そういうお話でした。

 *

物語と心の関係を書かれている方に、

臨床心理学者の
故・河合隼雄さんがいらっしゃいます。

臨床心理学の世界にいらっしゃる方にお伺いすると、

ご他聞にもれず、
河合さんは業界では変わり者で通っていたらしいのですが(笑)、

わたしは箱庭療法の本を20代で拝読して以来
(小淵沢のリゾナーレで遅めの夏休みをとって読んだのです)

かなり好きで、
今でもいくつかの著作を大切にしています。

 *

メタファーが少なければ少ない程、
本質に迫って行ける。

それはわたしの実感値としてあります。

心の世界は、

外側のメタファーに当てはめられて
言語化され、表現されますが、

元々はニュアンスです。

それ故に、
色んな表現の仕方がありますが、

そのニュアンスを拾い上げて、
その人の物語に何が起こっているのかを見て行くこと、

それがクリスタルを通して
わたしが観て来たこととも言えます。

 *

この間の経営セミナーで、
自分のポジションを明解にするための手法として

「自分の業界+
他業界で自分のやろうとしている事をやっている人」

で自分のポジションを定義してみる。

みたいなことをやったのですが、

わたしがその時にひねり出したのが
「ジュエリー業界の河合隼雄」だったんですよね(笑)。

それを元上司にお話ししたら
「いいじゃん!いいじゃん!」と笑っていただけて。

そして、

前述した物語の話を聴いて、
河合隼雄さんの物語への取り組みを思い出し、

ああ、あながち外れていないかもなあ…と
恐れ多くも思ったのでした。

 *

ちょっと
解りにくいかも知れないのですが…。

自分と向き合い、
自分の望むことを知った人は、

自らが自らの物語の紡ぎ手になることが
出来るようになる筈です。

 *

希望の物語を作ること。

それが

Holly heal で取り組みたいことの
根幹なのではないのかな?

なんていうことを思ったりもしています。


ストーンコンシェルジュ & アクセサリー作家 みたけさやか

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