2012/07/08

理解者















心の声を聴いて欲しい。

うるさいと無視せずに、
たわごとだと決めつけずに、

心の叫びを聴いて欲しいのです。

 *

今あなたの心にある葛藤は、
あなたの命のエッセンス。

だから丁寧に感じきって欲しい。


泣いて欲しい、
笑って欲しい、
怒って欲しい、
悔やんで欲しい。


自分の行動の結果を味わって、
次どうしたいのかを見つめて欲しい。


精一杯感じきった新しい心をもって、
また明日を歩みだして欲しい。


その時の明るさを、清々しさを、味わって欲しい。


 *

あなたが
あなたの声を聴けたらいいのにと思います。

ゆっくりと、じっくりと、
あなたがあなた自身の声を聴けたらいいのにと思います。

 *

立ち止まって、
そっと抱きしめて、

どうしたの?と聴いて欲しい。

どうしたの?何が言いたいの?と聴いて欲しい。

 *

自分で
自分を救い出せるというのは、

素晴らしいことのような気がしています。

自分で自分を救い出そうという
決意が在るからこそ、

人の助けが現れるような気がしています。

その時に現れるのは、
安易な助けではない筈です。

本気で救い出そうと決めた時に、
だから現れる助けは、

それ相応のものです。

少なくともわたしにはいつもそうでした。

 *

わたしは本気だった。

だからあなたと出会えたのだと思います。

 *

彼女は言いました。

「もうあなたは大丈夫だろうと思うと、またみんないなくなっちゃうのね」。

それがあなたらしいところね、といったことを。

 *

でも不思議と。

みんな確かに
目の前からは居なくなってしまうけれど、

いつも居てくれるようなものだな…とも思いました。

どこかで想いが繋がっているような錯覚。

それがわたしにとっての物語です。

それはみんなそれぞれに
成すべき事を持っているからなんだろう。

それだけ生きる意味を見い出した人生を
歩まれているからなんじゃないだろうか?、と。

そう思ったのです。

 *

理解者の傍で、
ずっとおしゃべりをしていたかったです。

聴いて聴いて!と無邪気に居たい。

あなたはそう思うのですねえ、と静かに受け止めてもらいたい。

あなたはそれでいいと思いますよと、微笑んでもらいたい。

でも現実にはみんな遠くへ遠くへ行ってしまう。
仕方がないことだといつも思います。

 *

そういう時間だった。
と思うのです。

ありえないような理解をしてもらえる、
そういう時間だった。

と、思うのです。

特別に用意された、
特別な時間だった。

そんな風に思うのです。

それは、
心底わたしが望んだから。

望んだから、やってきた、特別な時間だった。
と、思うのです。

いえ、やってきたのではない。

掴み取ったのかも知れない…、
特別な時間だったのだと思うのです。

 *

理解できることと
理解されることは別のことですね、先生。

だから、辛かったのを、
先生は解ってくださっていたように感じてなりません。

 *

みんな心の奥で
聴いて欲しがっている気がしてなりません。

やせ我慢が
他人への糾弾に繋がっている気がしてなりません。

なぜならば、
耳を傾ける余裕がないから。

なぜならば、
無視してしまっているから。

なぜならば、
粗忽に扱ってしまっているからです。

多分。

多分なのですが。

 *

悲しかったら悲しんでください。

悲しんでいる人を許してあげてください。

それはあなたが
悲しむことを許されるのと同じことだから。

 *

時には我慢という選択もとってみてください。

それは我慢する人の気持ちを
理解することに繋がるから。

わたし達は、
体験を通して理解を深めるからなのです。

 *

良いとか悪いとか、正しいとか間違いだとか、

そんなものは、
そう、そんなものは、

時と場所によって変わってしまうものなのだと知ってください。

二極化されたものの中には、
真実を見つけるのは難しいはずなのです。

 *

先生。

先生は気がついていてくださったでしょうか?

わたしはみんなに笑って欲しかっただけなんだということを。

突き詰めると

笑ってもらえなくて、
絶望していただけなんだということを。

 *

でもね、やっと判りました。

わたしは緊張し過ぎていたのです。
理由も大方判りました。

それじゃあ緊張するよねと、
先生なら静かに笑ってくださったかも知れません。

 *

リラックスして、
自分が可笑しいようにただ笑って居ると、

通じるんですよね。

嘘みたいに簡単に、
可笑しいということが通じるんですよね。

何が、面白いか説明する前に、
面白がっていることが通じるんですよ。

こんな簡単なことが解るのに、
40年もかかってしまいました。

 *

でも。

解らなくて解らなくて、
沢山悩んだ分だけ。

わたしには説明するための言葉があるのです。

伝わらなくて伝わらなくて、
沢山悩んだ分だけ、

わたしには必死に学んだ言葉があるのです。

 *

作ることと、言葉。

わたしが40年かけて磨いてきたものです。

これを使って表現したい。

先生、わたしは
表現出来るようになりたいです。

どれ程、みんなを愛しているか、
どれ程、世界を美しいと思っているか、

表現出来るようになりたいです。

 *

先生。

考えようによっては、
生きている時間は夢のような時間ではありませんか?

でもこの時間には
不思議と限りがありますね。

だから、
わたしの思うことは昔から同じです。

後悔しないように、全力で取り組みたい。
基本はこうです。

だた、歳をとって少しだけ変わりました。

全力でいても、
周囲が見える位の余裕は持ちたいなと思っています(笑)。

 *

そして、

理解できてしまうことは、

理解されないことを際立たせる
苦しみと隣り合わせでしたが、

最近これの使い道を見つけました。

先生との時間が終わった後に、
本当に驚くべき理解者が現れ、既に遠くへと去ったのですが(笑)、

彼が言うには、

不思議なことに「人のことは解らない」というのが
この世のデフォルトなのだそうです。

こんなにわたしをぴたっと理解する言葉で話す人には
初めて出会ったのですが、

その彼が言うのですからきっと本当のことなのでしょう。

この言葉でわたしの認識は
180度変わってしまったのです。

 *

だとすれば、
多少なりとも理解できることは、

みんなの役に立てそうなのです。

 *

更には、

「人のことは解らない」という前提であるとしたら、
その割には解ってもらえることもあるのですよ。

みんな歳をとって、経験を積んで、豊かになったからなのかも知れません。

その度に、驚きと共に、
感謝の気持ちでいっぱいになります。

わたしはもう昔みたいに寂しくはないのです。

 *

先生にお会いしたかったのは、

やっと元気になったからです。

わたしはしつこく心の構造を知りたくて
まだまだ深掘りするつもりですから、

ぽろぽろと見えている課題はあるのですが(笑)、

それでもこうして笑っている姿を見て欲しかったです。

これはもしかしたら、
先生の想像した未来とは違ったかも知れないので。

そう。

わたしはいい意味で期待を裏切るのも
相変わらず好きなのです。

 *

心の声を聴いて欲しいです。

ここにこんなにも澄んで温かな、
驚くほど豊かな感覚が宿っているのだから。

構造から推測すると、
これは誰にとっても同じはず。

先生。
わたしはこれを楽しいカタチで証明して見せたいです。

 *

本当に短い時間でしたが。

先生と向き合えた時間は

先生からのご理解は、
わたしにとって一生の財産です。

先生が温かな気持ちを胸に、
この世を去られる事を祈ります。

本当に本当に。ありがとうございました。

溢れんばかりの光と、愛と感謝を込めて。


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